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人として生きるための利他主義

人は、自分のため、ひいては自分と認識した者のために行動する際に、最も精力的になる。
これは、個体数を増やすという目的を最大化し続けたどり着いた人間という種族に備わる性質なのではないかと予想している。
全人間の目的を、個体数を増やすこととすると、非常にうまく様々なことが説明できる。
自分の利益のために行動するのは、自分という個体を長く生存させ、個体数を増やすため。
異性と有性生殖を行いたいのは、個体数を増やすため。
自分の子供に尽くそうとするのは、自分の個体数を増やすため。
個体数を増やすためという目的に気が付いたとき、人間は、自分の領域を増やすことができる。
それはパートナーであったり。それは家族であったり。それはチームや会社であったり。村や町だったり。国だったり。
そのように自分を一般化し、自分というものの範囲を捉えなおすこともできるだろう。
自分を一人の個体という視点でみて、その利益を最大化しようとしても、うまくはいかない。
なぜならば、生命とは有機的な存在であり、周りの多くの事象と有機的に多次元的に結びついているからだ。
だから、自分の領域はどんどん大きくする必要があるだろう。
果てには宇宙と一体化した自分となり、その大きな体で未来を考えたとき、きっとその先にあるのは闇ではなく光であるだろうと確信している。
これを呼んでいるあなたもわたしで、これを書いているわたしもあなたなのだ。

ここで愛の定義を言葉でこころみる。
愛とは、自分という領域を広げた際の自己愛のことをいう。
つまり、自分の領域が自分とパートナーまで広がっていれば、パートナーに対する行為は自己愛となる。
それと同じで、自分の領域が社会全体に広がっていれば、社会に対する貢献は愛と言えるだろう。

 

 

人間関係や人生に悩みがある人に読んでいただきたい。

物事は大きなくくりで考えると本質的にとらえやすいので、人間性というものを考え直したい。

煩悩に従う、つまり利己的に生きることはどんな動物でもできる。

人間にのみ許された生き方は、利他的に生きることであると思う。

家族などに対して利他的であるのはほかの動物でもできる。

ここでいう利他とは、自分とは関わりの少ない人に対しても、多い人に対しても行われる利他である。つまり、自分の利益を一切考慮しないでおこなわれる利他である。