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【読書レビュー】天才感染症【デイヴィッド・ウォルトン】

「最後の20ページに辿り着くまで、誰が勝者にふさわしいかわからない」ウォール・ストリートジャーナル
世界の主要な軍需企業の一つであるロッキード・マーティンで勤務している著者により、戦時の現代米組織の動きが臨場感あふれる描写によってリアルに描かれている。
主人公率いる人類側と菌によって操られる感染症側の間で繰り広げられる主導権の奪い合いは、常に緊張感に包まれていて、読んでいて飽きることがない。
また、感染症側の思想は、現代人が完全否定することが難しい内容を含んでおり、攻防戦の中で読者に現在の社会構造の在り方や人類の未来について考えさせるものとなっている。
環境問題、世代間倫理などを考えるきっかけとなるだろう。
現状肯定論や未来楽観論のアンチテーゼになる一作。

個人的評価 ★3

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