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ペンローズ・タイル

ペンローズ・タイルとは

物理学者ロジャー・ペンローズが考案した、二種類の菱形による平面充填形。

正多角形を利用した充填の場合周期的なパターンが現れるが、ペンローズ・タイルは、他の平面充填とは違い周期的なパターンがない。

よって平面充填しようとすると非周期的な並べ方が強制される非周期的平面充填の一種であり、二種類のみを使う唯一のものである。

 

使用する菱形

①鋭角72°=36°×2、鈍角108°=36°×3

②鋭角36°、鈍角144°=36°×4

等面菱形多面体による空間充填形の二次元の投影図にもなっている。

 

利用されているもの

ギリータイルと呼ばれる中世イスラム建築の幾何学模様が、ペンローズ・タイル

 

1982年に化学者ダニエル・シュヒトマンは周期的な構造を持たない合金を発見した。それまでの常識では結晶は、周期的な構造を持つものだったが、彼は、ペンローズ・タイルを理論的裏付けに、非周期的な構造を持つ結晶的なもの(準結晶という)の存在を主張した。その後、準結晶が次々と発見され、彼の功績は認められ、2011年にはノーベル化学賞が贈られた。

 

https://physics.princeton.edu//~steinh/LuSteinhardt2007.pdf

Girih tiles - Wikipedia