この世界に生きる意味はなんだろうか。
幸福の最大化だろうか。
脳内でドーパミンが分泌されるとき、人は心地よさを感じる。
では、人生の目的とはドーパミンの分泌量をできるだけ多くすることだろうか。
本当にそうだろうか。
人類を含む多細胞生物のステージは、言語の登場により、物理空間から情報空間へと移動した。
力の強さよりも、仲間を集めて集団で行動するもののほうが強力になった。
他の生物を質量で圧倒し捕食するものよりも、計画的に植物や他の生物を養殖するほうが生存確率が上昇した。
つまり酸素によりタンパク質内で生み出される運動エネルギーの大きさよりも、操作可能な情報の大きさがおおきいほうが、より強力で、より生存に有利となった。
物理空間を制したものではなく、情報空間を制したものが、種の存続というゲームにおいて有利なわけだ。
そんな時代において、情報は最も重要であるといっても過言ではない。
情報の最大化。
そして、宇宙を可能な限り近似してゆく。
これこそが21世紀の目標、ひいては人類の目標となるのではないだろうか。
情報を集めよ。
そのためには、物理空間が安全で満たされていることは必要となるだろう。
生存にとって危険な状況においては大脳辺縁系が活性化し、前頭前野の働きが抑えられてしまう。
そんな状況では情報空間ではなく物理空間が重要となってしまう。
だから、21世紀となった今、人類は全員が、前頭前野優位の状態に常にいることが望ましいであろう。
そんな状況においては、全員が安全で、落ち着いた状況を享受できることが求められるだろう。