人の人生には二つの軸があります。
一つは大宇宙です。
多くの人が宇宙と言う時、大宇宙のことを意味しています。
人々が生まれ、出会い、別れ、死んでいく、そんな世界が大宇宙です。
大宇宙では、多くの人がいて、それぞれが影響を与えながら、世界を冒険しています。
実験や観察を通じて、みんなに共通する現象や法則を発見できるでしょう。
それは言語などを通じて伝えられ、科学や知識体系などと呼ばれます。
これらの世界は完全に共有することは難しいとはいえ、ある程度の共有は保証されています。
我々からみると太陽は24時間周期で空に現れる、火に紙を入れると燃えて灰になる、などです。
言語を用いて表現できるので、人々はその知識を本やインターネットで手に入れることができます。
人の人生には、もう一つの軸があります。
小宇宙です。
「何故、私は生まれてきたのか」
「何故、私はここにいるのか」
これらの答えは、インターネットで検索しても見つかりません。
何故ならこれらの質問は、自分自身で、人生をかけて立ち向かうものだからです。
何故、小宇宙が大宇宙と並ぶほど重要なのか。
それは、小宇宙の価値がわからなければ、大宇宙の価値もわからない、つまりは生きている意味がわからない、生きる意味がないからです。
いくら大宇宙、つまり自然や世界の摂理に詳しくて、それらがいくら正しくても、あなたが毎日惨めに感じていたり、人生に不安を抱えていたりするならば、それらの大宇宙の知識に意味はあるでしょうか。
「何故、私は今日も生きるのか」
この質問にしっかりと向き合うことこそ、つまり、あなたという小宇宙について知ることこそ、あなたがこの人生を生きるための鍵なのです。
多くの人は、この小宇宙についての考察が、とても疎かになっています。
「人生に意味なんかない」
「人生は、ただ楽しむだけだ」
「人生は死ぬまでの暇つぶしだ」
これらを世界の認識、つまり小宇宙としていると、まれに非常に不安に感じたり、不満や絶望を感じるでしょう。
または、これらの小宇宙について考えないようにするために、他のことをしたり、忙しくしたりするでしょう。
しかし、いくら目を背けても、それは長く続きません。
何故ならば、あなた自身の理解、つまり小宇宙の理解なくしては、明日を生きる理由が見つからないからです。
では、どのような方法が私たち自身、つまり小宇宙を理解するために有効でしょうか。
まず初めに、あなたの人生の主導権は、あなたが持っていることを知りましょう。
他の誰にもあなたの人生の主導権を渡してはなりません。
あなたの限界も、あなたの可能性も、あなたが決めていると知りましょう。
いくら周りや世界、つまり大宇宙があなたを否定しようとも、それらの認識は、小宇宙であるあなたが生み出しているのです。
あなたが生み出しているのですから、それらはあなたが変えることができますを
あなた自身が一つの宇宙なのですから、その宇宙の限界はあなたが決めるのです。
次に、小宇宙であるあなたは、無限であると知りましょう。
世界を観測しているのはあなたです。
あなたが寝ていたり気絶したりして意識が完全にない時や、あなたが死んだ後、あなたにとっての宇宙は消え去ります。
ということは、あなたが見ている大宇宙は、あなたという小宇宙を通してしか見ることができないのです。
つまり、あなたの見ている宇宙は、あなた自身なのです。
あなたの見ていない時、他の人の宇宙は続いていくでしょうが、それは、彼らの見ている宇宙です。
あなたの見ている宇宙ではありません。
あなたの見ている宇宙は、あなただけが見ることができ、つまり、宇宙はあなた自身なのです。
あなたは、無限なのです。
また、小宇宙について考え始めたあなたは、大宇宙に対して無防備です。
大宇宙を大海原、小宇宙をあなたが乗る船と考えてみましょう。
生まれたばかりの人間は、生身で大海原に浮かんでいて、大海原の波に流されるばかりです。
何か乗り物に乗れば、目的地を見つけたり、そこに向かったり出来るでしょう。
最初は誰かの船を模倣すればいいのです。
そのうち、あなたは自作の大きな船にのり、大海原を好きなように冒険するでしょう。
同じく、最初は、自分が優れていると思う人の小宇宙を真似すればいいのです。
素晴らしい生き方だと思えば、真似すればいいのです。
いずれは、あなただけの、あなたが作った小宇宙で、世界を冒険します。
最後に、大宇宙で目に見えるもの全ての可能性と、あなたが望む未来を考えることは、あなた自身の可能性と未来を考えることと同じだと知りましょう。
大宇宙とあなたは同一なのですから、あなたが目に見える何かを傷つければ、あなた自身が傷つくし、あなたが宇宙の可能性が低いと思えば、あなた自身の可能性も低くなります。
どんなに嫌いな人でも、どんなに嫌いなものでも、それは、あなたの一部なのです。
嫌う気持ちや拒絶心は、対象ではなく、あなたの内側にあるのです。
ですから、目に入る物全ての無限可能性と、その可能性が実現した明るい未来を考えてみましょう。
そうすれば、あなた自身の可能性と未来も、無限となるのです。
さあ、無限の冒険に出かけましょう。