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助けると、助かる

あなたが人を助けたときに、何が起こっているのでしょうか。

 

お金など、何かを渡すことを人助けと考えてしまうと、人助けは持つものから持たざる者への贈与という考えを持ってしまうかもしれません。

 

先に結論を言うと”人助けで助けられるのは、助ける人”です。

助けられる人ではありません。

 

「日々の生活で孤独を感じる」

「なんのために明日を生きるのかわからない」

と一度でも思ったことがある方は、この文章を読み終えた後世界が変わって見えるようになると、私は確信しています。

 

この文章を読んだ方が、結論の意味を体感し、生きがいを見つけていただければ幸いです。

 

全年齢を対象としています。

 

 

高度文明で役割を失った人々

質問です。

あなたにはこの世界での役割がありますか?

 

一つでもよいので思い浮かべてみてください。

 

あなたの働きによって誰かの生活が豊かになること?

あなたの料理によって誰かが喜ぶこと?

友達にとっての友達であること?

愛する人にとっての大切な存在であること?

 

以上は例ですが、いくつほど思い浮かんだでしょうか。

あまり思いつかなかった人もいるかもしれません。

 

思いつくのに時間がかかったり、思いつく数が少ないという方は、日々の生活で孤独感や虚無感を感じることが多いでしょう。

 

なぜか。

人は役割を自覚せずに生きていると、自分自身のためだけに生きてしまう傾向があるからです。

 

もともと反射で動くだけの動物であった人間は、あまり人生の目的を考えず本能に従って生きていると、自分の欲望の実現と死の回避という本能に従って動きます。

 

そして、現在高度に発達した人類文明では、脳内物質による欲望の実現も、死の回避も、テクノロジーによって簡単にできてしまいます。

 

そんな世界で自分自身のためだけに生きてしまうと、どんどんと世界から分断されていきます。

自分以外のものが、無意味になっていきます。

そして、自分自身も無意味になっていきます。

明日を生きる意味が消えていきます。

 

しかし、あなたには役割があります。

困っている人を助けるという役割です。

 

自分の困りと他人の困りの違い

自分を除いて、世界には困っている人がいると思いますか?

YESと答えたあなたには、少なくとも役割があります。

 

なぜ自分を除くのか。

 

自分が困っていることと、他人が困っていることには明確な違いが一つあるからです。

 

それは、諦められるかどうかです。

自分の困りは、自分で解決を諦めることができますが、他人の困りは、自分が諦めたところで、その人が困っているという事実は変わりません。

 

あなたは、その人の問題が解決するまで、その人が困っているという事実を消すことはできないのです。

 

自分が困っている人はチャンス

さて、あなたの周りの人はどんなことに困っているのでしょうか。

もし、あなた自身が困っている場合はチャンスです。

 

同じ悩みを抱えている人が、どこかにいるはずだからです。

今すぐ直接助けに行ってもいいし、計画を立てることで間接的にでも多くの人を助けることができるかもしれません。

 

また、同じ場所や時代にいなくても、あなたは役割を果たすことができます。

この時代であなたと同じ悩みを抱える人がいなかったとしても、あなたが困っているということは、未来、確実にあなたと同じ悩みを抱える人は存在します。

その人たちを助けるために、あなたには何かを未来に残すという役割があります。

 

 

いかがでしょうか。

 

何か心の中に浮かんできたでしょうか。

何も浮かばなくても、心配はありません。

あなたが完全に幸福になることがない限り、あなたの役割はたくさんあります。

 

また、年齢などは関係ありません。

何歳になっても困ることはあるはずだからです。

 

誰もが胸を張って完全に幸せだと思う世界が訪れるまでは、あなたの役割は存在し続けるのです。

 

助けられた人

ここで、助けられた人のことを考えてみましょう。

 

食事をもらって、飢えから助けられた

服をもらって、寒さから助けられた

一緒に居てもらって、孤独から助けられた

 

以上は例ですが、多くはお金で解決することができます。

お金で解決できることは、テクノロジーが進化すればみんなが解決できる問題ということです。

 

また、助けられているだけの人は、何かのために生きているのではなく、生きるために何かを求めているのです。

生きるために行動していると、生きることをあきらめた瞬間に、何もすることがなくなります。

 

人は役割を持っていないと、生きていることを自分からやめてしまうことができるのです。

 

 

このように考えると、助けられた人は本当の意味で助けられてはいない、と言えます。

 

人助けで助けられるのは、助ける人

ここで、助ける人はどうでしょうか。

助けるという役割があります。

 

自分がいくら自分の人生をあきらめようが、

自分がどれだけ人生に絶望しようが、

 

あなたにはあなたが生きることでしか成されない役割があります。

 

自分がしなくても、自分以外の人間がやるから自分は必要ないと思いましたか?

 

では、そのように考えたときの、自分は必要ないという気持ちは、誰が解決してくれますか?

同じように思い、困っている人がいるはずです。

 

少なくとも、あなたが完全に幸福であると感じない限り、あなたにしかできない役割が存在するのです。

 

以上のことからわかるように、人助けとは上から目線でするものではありません。

 

助けられる者と助ける者は対等なのです。

 

経験の少ない助ける側は優越感におぼれて上から目線になってしまう傾向がありますが、それは自分の欲を満たすための利己的な行為であり、本当の人助けではありません。

 

あなた自身の内側だけで収束する、もろい役割となってしまいます。

 

人を助けることを自分の役割と確信できたとき、あなたはどこまでも可能性を広げることができて、上から目線ではなく対等な方法で人を助けることができるようになるでしょう。

 

最後に、あなたが年老いていくことを想像してみてください。

あなたはなぜまだ生き続けるのでしょうか。

 

それはあなたに役割があるからです。

誰かを助けるという役割が。

 

あなたにしかできないことです。